新型コロナウイルスが流行し、家での音楽鑑賞の機会が増えた中、毎日何時間もヘッドホンで音楽を聴いていました。ですが、耳元で音楽を長時間聴き続けることで耳に負担がかかり、ヘッドホン難聴になる恐れがあることに気づき、コンポの購入を検討することにしました。
なるべく手頃な価格の性能の良いコンポがないか、Amazonで探していると、理想的なオーディオを発見!
それが『ケンウッド K-515』です。
価格は私が購入した時点では 37,800円 でした。ピンからキリまであるオーディオの世界ですが、それなりの性能を求めるなら妥当な値段ではないでしょうか。
カラーはK-515-N(ゴールド)とK-515-S(シルバー)がありますが、私は温かみのあるゴールドを選びました。
特徴
レビューの前に、まず「K-515」が持つ特徴について解説します。以下の表は「K-515」の仕様です。
アンプ部 | 実用最大出力 | 25W+25W(JEITA4Ω) |
---|---|---|
最大外形寸法(約mm)幅×高さ×奥行き | 215x96x295 | |
スピーカー部 | 形式 | 2ウェイ2スピーカー/バスレフ型 |
定格インピーダンス | 4Ω | |
最大外形寸法(約mm)幅×高さ×奥行き | 140×237×239 | |
C D部 | 再生可能ディスク | 音楽C D、C D-R/RW (MP3、WMA) |
USB部 | 対応音声フォーマット | MP3、WMA、WAV、FLAC |
Bluetooth部 | 規格 | Ver. 2.1 +EDR Class 2 ※NFC対応 |
チューナー部 | 受信周波数範囲 | FM:76MHz~95MHz(ワイドFM対応) AM:531kHz~1602kHz |
タイマー部 | スリープタイマー | 有 |
録音・再生タイマー | 録音・再生2系統(ワンス・デイリー) | |
電源部 | 定格消費電力(電気用安全法に基づく表示) | 25W |
入出力端子 | 音声入力 | アナログ×1 |
USB端子 | 1(再生/録音) | |
ヘッドフォン出力(ステレオミニジャック) | 30Hz~40kHz | |
付属品 | リモコン リモコン用単4形乾電池(2本) スピーカーコード(1.5m、2本) AMループアンテナ FM室内アンテナ |
シックなスピーカー
K-515のスピーカーのユニットには、ソフトドーム型ピュアシルクツィーターが、ウーファーにはコーン型ウーファーが使われており、豊かな表現力を持っています。MDF材が使用されたウッドデザインが特徴的で、「K-515-N」のスピーカーは茶色で温かみがあり、「K-515-S」のスピーカーは黒色でクールな印象を与えます。派手さはなく、どちらも落ち着いたデザインです。
色々な聴き方に対応しているアンプ
硬質な筐体により、振動が抑えられ、ノイズが少ないのが特徴です。「K-515-N」のアンプはほんのりゴールド、「K-515-S」のアンプはシルバーカラーで、どちらも高級感があり、洗練されたデザインです。
C DやC D-R/RWだけでなく、Bluetooth、USBメモリーを用いて音楽を聴けますし、AUX入力端子が付いているため、AUXケーブルをつなぐことで、テレビやPCなどの音声を流すことも可能です。またAMアンテナやFMアンテナが付いており、ラジオを聴くこともできます。
他にもランダム再生やリピート再生機能、トーン調整機能が付いており、お好みのスタイルで音楽を楽しめます。トーン調整機能では高音や低音の調整ができますし、重低音を極めるEX.BASSという機能も付いています。
Bluetoothが搭載されているだけでなく、交通系電子マネーやおサイフケータイで使用されているNFCに対応しているため、ワンタッチでペアリングができ、気軽にワイヤレスで音楽を聴くことができます。
Bluetooth接続した際の音質に関してですが、Bluetoothは音声データを送る時にデータを圧縮するため、CDで音楽を聴くよりも若干音質が下がります。ただ注意深く聴かない限り、音質の違いに気付くことはないと思います。
アンプにはUSB端子が搭載されており、USBメモリーに保存された音楽ファイルを再生できます。圧縮された音楽ファイル(MP3、WMA)だけでなく、ハイレゾ音源データ(WAV、FLAC:192kHz/24bit)の再生も可能です。
またUSBメモリーにC Dやラジオ、外部入力の音声を録音することができます。ラジオの録音では、タイマー録音が可能です。
実際に使ってみて
デザイン
シンプルで上品なデザインです。アンプとスピーカーの色合いが非常にマッチしており、インテリアとしても優れています。リモコンに関しては、大した問題ではありませんが、テンキーが付いていないため、聴きたい曲にたどり着くのに少し時間がかかることがあります。
音質
解像度が高く、癖のないきれいな音を出してくれます。価格以上の高い音質を持ち、特に中高音域が伸びやかで美しいです。スピーカーは十分に良い音質を備えていますが、「K-515」のアンプはヘッドフォンアンプとしても優れており、ヘッドフォンで聴くとさらに豊かな音が鳴ります。
スピーカーで聴いた場合、ミニコンポなので、重低音がズンズンと体に響くような力強さはあまりなく、やや音が軽く感じます。ただ低音域は壁や床を通過しやすいので、防音の対策をしていない一般の家庭には、「K-515」のパワーはちょうど良いと思います。また聴き疲れしづらい音なので、長時間音楽を楽しみたい人にも向いています。
総評
オーディオの中では比較的お手頃な価格であるにも関わらず、価格以上の性能を持っており、コストパフォーマンスがとても高い優良な製品だと思います。ロックやジャズ、クラシックといった様々なジャンルに適しています。
以上を踏まえ、「K-515」は手頃な価格の良質なオーディオを探している人やオーディオ入門者におすすめします。
音質を高めたいなら
最後に、音質を高める方法についてご紹介します。K-515は純正のままでも十分な性能を発揮しますが、もし音をより良いものにしたい、低音が出るようにしたいと考えている場合は、スピーカーケーブルを替えたり、インシュレーターを敷くと良いでしょう。
スピーカーケーブル
私が購入した時点では以上のケーブルは5mでわずか1,390円でしたが、これだけでも音質が向上します。音の輪郭がはっきりとし、音の解像度が上がります。
インシュレーター
音を出すときスピーカーは空気を振動させますが、それとともにスピーカー自体も振動し、さらにスピーカーの接地面も余計に振動します。そういった振動が混ざり合い、スピーカーに返ると音の濁りの原因となってしまいます。インシュレーターはスピーカーと設置面の間に挟むことで、そういった不要な振動を防ぎます。それにより高域が伸び、低域が引き締まった音になります。また音の分離が良くなります。
音質にこだわりだすと、きりがないですが、色々な工夫を凝らすのもオーディオの楽しみの一つです。以上K-515のレビューでした。